「耳管開放症(じかんかいほうしょう)」。
こんな病名、自分が実際になってみるまで、聞いたことも見たこともありませんでした。
鼻トラブルを抱える人は、同時に耳や喉にも不調を感じるものですが、
ある日、耳の聞こえの悪さを感じた私は、「また中耳炎か・・・(慣れっこ)」と
耳鼻科を訪れました。ただし、いつもの中耳炎の症状に加えて、
なんだか鼓膜が張ったり緩んだりを繰り返している。
自分の呼吸とともに、鼓膜がペコペコと凹むのを感じました。
会話しているとき、それに合わせて鼓膜がペコペコするので、とにかく不快。
言葉を発するにも呼吸するにも、まったく集中力が出ません。
1軒目の耳鼻科診断では「中耳炎になりかけ」。
お薬処方と赤い光を耳に当てる赤外線ランプを終え、家路につきました。
が、一向に症状が改善しなかったので、セカンドオピニオン的に病院を変えてみると、
「耳管開放症ですね」と言われました。初耳ワードでした。
「あなた、鼻すすりをよくやるでしょう」と先生に言い当てられ、ビックリ。
”鼻すすり”とは、文字どおり、鼻をすすりあげる行為です(キタナくてすみません)。
風邪やアレルギー鼻炎のときは、ついクセでやってしまってました。
「その鼻すすり、すぐにやめてくださいね。それをずっと続けていると、手術になりますよ」。
・・・なんでも癖というのは、最終的に良くない結果を生むようです。
なくて七癖、生活習慣はやはり大事だと再認識。
◆耳管開放症とは◆
通常は閉じているはずの鼻と耳をつなぐ”耳管(じかん)”が、
開きっぱなしになっている状態。
自分の声が反響したり、くぐもって聞こえたりする(耳に水が入ったときのよう)。
聴力も少し落ちます。
呼吸に同期した鼓膜の動きが特徴。体を横たえると、なぜか症状が収まります。
鼻すすりのほか、急な体重の現象、寝不足や疲れ、ストレスなども原因。
(体重の現象とともに、耳の中も痩せて耳管が開くそうです)
対処は、体重を増やすこと、鼻すすりをやめること、不快になったら体を横たえること。
また、一時しのぎですが、生理食塩水の点鼻で症状を緩和できました。
耳管開放症はクセになるので、初発から年数の経った今でも、
疲れるたび、この不快症状が出ます。
漢方薬「加味帰脾湯(かみきひとう)」を処方してもらいました(=かなり効いた)。
ニガウマなお味です。苦手な人は苦手かも?虚弱体質の方にもおすすめ。
ツムラさんの漢方は個人的に信頼しています。
【いずれ「真珠性腫瘍(真珠腫)」になるかも?】
鼻すすりを長期で続けていると、耳の奥に石状の良性腫瘍ができることがあり、
これを「真珠性腫瘍(真珠腫)」といいます。
(※残念ながら、本物のパールができるわけではありません)
こうなると外科手術で取り除かなければならないので、
鼻すすりの癖はやめるべきだそう。鼻をかめない場面だと、
つい「スンスン」と鼻をすすってしまうんですよね。
誰もが多少経験のあることだと思いますが、極力控えるよう言われました。
うーん、世の中にはまったく見知らぬ病名がまだまだたくさんあるんだなぁ・・・☆
副鼻腔炎や鼻炎をお持ちの方で、鼓膜がペコペコして不快な人は
一度耳鼻科を訪れてみてくださいね。中耳炎によく似ていますが、
少し特徴的な自覚症状があるので、気づく人もあるかもしれません^^
あと、鼻はすすらずに、こっそりかみにいきましょう(笑)
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